すぐに電話に出られなかったのですが、
不在着信を見た時に、ああ……と思いました。
院長先生、獣医さん仲間に意見を聞いて、
手術するつもりになってくれていたそうです。
最初に愛子ちゃんを診察した時、
「この手術は僕の仕事じゃない」と
おっしゃいました(外科専門医の仕事ということでしょう)。
困った顔の私を見て、
「やってもいいけど、知り合いにも相談して戦略たててからじゃないと」と
おっしゃってくださいました。
狂犬病ワクチン月間始まって、疲れていたところに
申し訳ない&有り難いことです。
骨の異常を持って生まれてきてしまって、
不運な子でした。
私は、側湾症という病気で背骨が曲がり、
小学校高学年〜中学生まで数年間
コルセットをつけて生活していました。
(成長するとゆがみがひどくなるので、成長がとまるまでつける必要あり)
プラスチックでできたギブスのようなもので、
腰から首までがっちり覆うコルセットなので、
夏は暑くてあせもができるし、セーラー服から
一部が見えてしまうし、とてもイヤでした。
愛子ちゃんの病気がわかったとき、
側湾症の治療を思い出しました。
私がつけていたコルセット以上にがっちりした
矯正器具が必要になります。
(胸を固いわっかで覆い、そこにワイヤーをつけて
肋骨や胸骨を引っ張るのです。皮膚をワイヤーが貫通するので、
感染症の心配もあります。
私の犬が足を骨折したとき、創外固定という方法で、
皮膚を貫通するピンを数ヶ月つけていたので、
手術の説明もすぐに意味がわかりました)
1歳前後までそれをつけたままになってしまうのは
辛いだろうな……と思いました。
手術を何回も受ける可能性もありました。
それでも、手術すれば助かる可能性があるなら、と
思っていましたが、辛い思いをするよりも、
天国でしばらくのびのび走り回って
また、生まれ変わってくるほうが
愛子ちゃんにとっては幸せなことかもしれません。
愛子ちゃんの肋骨・胸骨の形はしっかりと
私の手が覚えたと思います。
もし、今度同じような骨の異常を持った子が生まれたら、
生まれてすぐに異常に気付くことができると思います。
幸い、今生まれている子たちは、肋骨がしっかり膨らんでいて
へこんだところはありません。
愛子ちゃんのおかげで、子猫が生まれた時に
チェックすることがひとつ増えました。
(もう、この病気と無縁でいられますように……)
4月1日、病院に行く前に撮影した愛子ちゃんの写真がありました。
この撮影の時は、咳も頻繁ではなく、元気だったのです。
初期の肺炎か気管支炎で、抗生物質をもらえばすぐに咳も止まるだろう、と
思っていたのですが……。
愛子ちゃん、また、うちの子に生まれ変わっておいでね。